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2017年初しぼりの儀が執り行われました。

2017年11月16日

2017年「初しぼりの儀」

「初しぼりの儀」の様子11月15日(水)「初しぼりの儀」が多度津工場にて行われました。
初しぼりを行った工場内には新酒独特の芳醇な香りが漂うなか、酒造にたずさわった人たちや金刀比羅宮の神職ら関係者約70名が出席。
しぼりたての生酒が大杯に注がれ、金刀比羅宮の神職が祭壇に供えて「おいしい酒造りと酒造作業の安全」を祈願しました。

「初しぼりの儀」の様子

式次第

修抜(シュバツ) 清めのお祓い(お供え・玉串・新酒・奉仕参列者等)
降神の儀(コウシンノギ) ひもろぎに神様をお招きする
斉主一拝(サイシュイッパイ) お祭りを執り行なう一礼
献餞(ケンセン) お供え物をささげる
お酒の入った瓶子(ヘイシ=お酒の器)の蓋をとって神にささげる
献酒(ケンシュ) 初しぼりの新酒を神にささげる
祝詞(ノリト) 祭りの趣旨を神に申し上げる
清祓いの儀(キヨハライノギ) お祭りになるものをお祓いする(この場合は井戸)
玉串奉奠(タマグシホウテン) 玉串をささげて、感謝の気持ち・お願い事を申し上げる
撤餞(テッセン) お供え物をさげる
お酒の入った瓶子(ヘイシ)の蓋をしめて下げる
斉主一拝(サイシュイッパイ) これにてお祭りを終わりますという一礼
昇神の儀(ショウシンノギ) ひもろぎの神様を神の世界にお帰しする
  • ※ひもろぎ=神事を執り行なう際、臨時に神を招請するため室内や庭に立てた榊

「初しぼりの儀」の様子

今年の初しぼりについて 醸造責任者 酒井史朗より

「初しぼりの儀」の様子 原料米の29年産オオセトは、10月3日より高瀬カントリーから順次入荷し、精米しています。
9月は日照不足による青米の心配と、長雨で刈り取るタイミングが難しかったようですが、降雨のスキマをぬっての収穫が功を奏して計画通りの入荷になりました。
入荷したオオセトは粒張り良く、青米少なく精米中の割れも少なくて非常に使いやすいものでありましたので、良い酒が期待されました。

そのおかげさまで新米新酒の醪1号は10月23日に仕込み、本日無事にしぼりを向えることが出来ました。
仕込が始まった当初から暖かい日が続いていましたが、ここ最近は気温が下がりましたので、酒造りには良い条件となったようです。
原料処理や発酵経過などは大過なく順調に推移し、非常に素直に酒になった感じです。
昨年に引き続き、原料米は固すぎず軟らかすぎずバランスが良かったです。
ただ気温が高いと吸水スピードが速くなるので、洗米時の吸水の調整には工夫が必要でした。

新酒初しぼりの酒質は、しぼりたての新酒らしいみずみずしい印象です。
口に引き込むとフルーティな香りが鼻に抜け、充分な旨みの後に若さを印象付ける苦みが走りますが、飲み込む際には上品な酸味が重なって、最後の余韻は軽快な甘味の和三盆糖を思わせます。
お酒単独で楽しむことができますし、いろいろな料理に合わせやすいと想像できます。
冬大根とブリやイカの煮物、ハマチのお造り、牡蛎や白身魚の鍋物などおすすめです。
召し上がり方としましては、冷や、ロック、少し温めてもおいしくいただけます。

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