清酒金陵を生み出す水と米(蔵元紹介:金陵の由来)

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清酒金陵を生み出す水と米

水は生物にとって、なくてはならない物質です。

人間は勿論、全ての動物、植物は水を求めて生活しています。世界の文明も良い水を得て発達しました。酒造りも同様で、世界各国銘酒のある所には必ず良水が存在しています。日本でも銘醸地には優れた水が涌き出ていて、特に灘の宮水は有名です。

清酒金陵では多度津工場には葛原八幡(かずはらはちまん)神社の御神域に涌き出る「八幡の恩湧(やはたのおんゆ)」を、琴平には金刀比羅宮の象頭山(ぞうずざん)から湧き出る「昭和井戸」を確保しています。清酒の成分をみると、その80%以上を水が占めていますから、水の良否が品質にいかに影響が多いか推し量られます。つくり出された酒は出荷する際に、飲みやすいアルコール度数まで割水(加水)しますが、この時の水は直接、清酒に入るので特に良い水でなければならず、炭素濾過や精密濾過して使用します。

そのほかにも米を洗う水、米を蒸す時の水、水壜やタンクを洗う水、雑用に使う水があります。それら全てを合わせると、酒造りに使う水は1日当りで酒をつくるのに使う白米の20~30倍の量が必要となります。私どもの多度津工場では毎日約200トンの水を使っています。夏場の渇水期にも、水量・水質とも変わらない豊富な湧水で、清酒金陵の命にもなっています。

八幡の恩湧(多度津)と昭和井戸(琴平)

八幡の恩湧

多度津工場を構える多度津町葛原は葛原八幡神社の深い森と涸れることのない泉を指して「葛原は森八町、池八町」と呼ばれていた。旧伊予街道と交差している旧善通寺街道のすぐ東側に位置する。殿涌(とのゆ)、鬼涌(おにゆ)、皿涌(さらゆ)の3つの湧水があった。この出水は900年超える歴史があります。その中の鬼涌をわけてもらって八幡の恩湧と命名。八幡の森の一本一本の木々が根を張り保水し八幡の恩湧を支えている。四国巡礼のお遍路さん達がここで一息の休息を求め、手足を清め喉を潤している姿が思い浮かぶようです。
弘法大師が改修した日本最大の溜池、満濃池を源とする金倉川(かなくらがわ)の伏流水と象頭山からの弘田川水系の伏流水、2つの水流が出合って湧水となっている。硬度6前後の中硬度の良水として湧き出ています。

昭和井戸

金倉川の伏流水に象頭山からの御神水が出合い、硬度2~3の軟水となっています。金倉川の源の満濃池は、満濃蛍で有名で、夏の夕暮れ時には清いせせらぎに乗ってたくさんの蛍が群れをなして飛んでいます。
金陵の水はいずれも地表下3~5mの極めて浅い帯水層を流れる水で、花崗岩が風化し砂礫化した堆積層で濾過され、浄化されたすばらしい水となっています。

米は日本酒の唯一の原料であり、米と酒の品質との関係もまた重要なものです。
水を日本酒の父とするならば、米は日本酒の母と言えるでしょう。讃岐平野は全国一、日照りが多く、降雨少なく、気候温和にして災害少ない、排水良好な土質で米の栽培に適しています。四国の北限にあることから四国山脈により切断され、昼夜の温度差が大きく、密度の濃い充実した米が収穫されます。西野金陵は江戸時代からこの良質米で「讃岐のこんぴら酒」を造り続けてきました。全国には、山田錦に代表される酒造りに適した酒造好適米があります。私たちは地元にこだわり農業試験場、香川経済連のご協力を得て、共に研究を重ね、育種したのが「オオセト」という品種です。

香川県では適地を限定して栽培基準を作成し、特性に優れた米の生産に努力しています。当社では早くから試験醸造を重ね「オオセト」に適した醸造技術を確立しました。水良く、米良く、それに適した醸造技術を駆使して清酒金陵は醸し出されています。

酒米で選ぶ(酒米について)


醸造責任者 酒井史朗

現在、清酒「金陵」に使用しております酒米は数種類ありますが、その中でも主なものの特徴を紹介しながら説明いたします。

【山田錦】納入産地:兵庫県

昔から「酒米の王様」と言われて久しい酒造好適米です。見た目も堂々たるモノで王様の風格あり。
そのように称されるのにはそれなりの理由があります。(もちろん値段も王様クラスですが)

米粒の大きさは玄米1,000粒の重さで表します(玄米千粒重という)。
コシヒカリですと約21.5g程度ですが、山田錦は26.5~27.0gとかなり大粒です。
酒米は大粒であるほど重宝されてきました。また以下のような理由もあります。

  • 使いやすい→米を洗う、水に浸けて吸水させる、蒸す、麹を造る、仕込む、等どの工程でも扱いやすく、 日本酒処の灘で昔から使われ続けているのもうなずけます。
  • うまい日本酒に→しぼって出来た日本酒も一定以上の酒質が見込める。
    香味良く、まろやかさを持ち、コクのある酒質に仕上がる。
    さらに品質を追求すればするほど、それに答えてくれるというありがたい品種です。

(独立行政法人)酒類総合研究所で毎年行われる日本酒の全国コンクール(全国新酒鑑評会)でも山田錦でないと不利だといわれるほどです。
但し、現在では山田錦に追いつけ追い越せとばかりに、各県で酒米育種が盛んに行われており良い品種が生まれつつあるようです。

山田錦使用の商品

【八反35号】納入産地:広島県

広島県を中心に栽培されている酒造好適米です。
外見はつややかで、幾分白く輝いて見える。心白は山田錦より大きい。
その美しさは1級品です。
醸造の工程ではやや割れを生じて、取り扱いに注意を要しますが、八反を使用してできる日本酒は山田錦に比べてきめの細かい上品な味わいになるようです。

八反35号使用の商品

【オオセト】納入産地:香川県

香川県を中心に、徳島県などで栽培されている酒米専用品種です。
飯米には用いられません。
清酒「金陵」に用いております原料米の大半が、この「オオセト」です。
酒米としての適正は上記2品種にはかなわないかもしれませんが、その潜在能力たるや目をみはるものがあります。
米の性質を熟知した上で使いこなせば、「山田錦」「八反」とは違った魅力を持つ日本酒に育ちます。
すっきりとしたシャープな味わい。まろやかな芳香を持つ。
地元の生産者の方々が大事に作った米で、それを「地元の味」「金陵の味」として皆様にのんでいただきたい。
西野金陵従業員一同の想いです。

オオセト使用の商品

【さぬきよいまい】納入産地:香川県

構想20年。
「香川県独自の酒米を造りたい」という、県内酒造家の長年にわたる想いを実現するために、香川県酒造組合、JA香川県、香川大学の三者共同プロジェクトが1986年に誕生しました。
その波はやがて香川県全体を巻き込んで、2006年ようやく現実のものになりました。

1990年より香川大学農学部で育種がスタート。何千通りの個体から「オオセト」×「山田錦」のめぐり合わせにより誕生、2006年に「さぬきよいまい」と命名。スピードが重視される今の時代に、あくまで自然交配にこだわった研究者、さぬきの風土を知り尽くした篤農家、県独自のものを待ち続けた蔵人の想い。

「さぬきよいまい」は、優良な酒米が備える形質を保有しています。

  • 大粒であること(高度精白に耐える)
  • 低タンパクであること(きれいで上品な風味の日本酒になる)
  • 目には見えないが、心白を保有する

また、「オオセト」と「山田錦」双方の形質を持ち合わせていることから、「オオセト」由来のキレの良い口当たりと、「山田錦」由来の芳醇な香り、旨みを持った日本酒が期待できるのです。

育種、生産、醸造から、たすきをわたすように皆様のもとへ。
香川県の自然、風土、文化が醸した日本酒をぜひお楽しみ下さい。

香川の酒 さぬきよいまい
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